一番花を見逃しても大丈夫!|バラの二番花、秋バラを楽しむためのガイド

一番花を見逃しても大丈夫。バラの季節は、まだまだ続きます
5月、各地のバラ園が見ごろを迎え、SNSには満開のバラが咲き誇る写真があふれます。けれど、「あっという間に見頃が過ぎてしまって見に行けなかった…」と肩を落とす方も多いのではないでしょうか?
でも、ご安心ください。バラの季節は、5月だけではありません。見逃してしまった方にも、まだまだ楽しめるチャンスがあるります。
本記事では、日本各地のバラの二番花の見ごろ、咲き方の種類や手入れのタイミングなどを交えて、バラの季節の“続き”をご案内いたします。

地域別:二番花の見ごろはいつ?
バラは気温や日照時間の影響を強く受ける植物です。
そのため、地域によって開花のタイミングに差があります。ここでは、日本列島を大まかに3つのエリアに分けて、二番花や秋バラの見ごろをご紹介します。
※開花時期はあくまで目安です。気温や天候により、年によって前後することがあります。
北海道・東北
- 一番花の見ごろ:6月上旬〜中旬
- 二番花の見ごろ:7月下旬〜8月中旬
- 秋バラの見ごろ:9月下旬〜10月中旬
北の地域では一番花のピークが本州より遅めです。そのため、6月中旬ごろまではまだ「一番花」を楽しめる可能性も。また、冷涼な気候ゆえに、夏の二番花も比較的花もちが良く、9月以降の秋バラも色濃く咲きやすいという特徴があります。
関東・中部・近畿
- 一番花の見ごろ:5月中旬〜下旬
- 二番花の見ごろ:6月下旬〜7月中旬
- 秋バラの見ごろ:10月上旬〜下旬
梅雨入りの時期と重なりやすい2番花は、雨に弱い花びらが傷むこともありますが、品種によっては美しい花を咲かせてくれます。秋バラは10月の空気が澄んだ時期に香りも色も冴え、美しさのピークを迎えます。
四国・九州
- 一番花の見ごろ:5月上旬〜中旬
- 二番花の見ごろ:6月中旬〜下旬
- 秋バラの見ごろ:10月中旬〜11月上旬
温暖な気候のため開花も早め。梅雨と重なる二番花はやや短命ですが、秋バラはゆっくりと咲き進み、11月初旬まで楽しめる地域もあります。

咲き方の違いを知って、次の楽しみに出会う
バラには「一季咲き」と「四季咲き(返り咲き・繰り返し咲き)」という性質があります。見逃した花が一季咲きだったのか、次の花が期待できるのか…知っておくと次の訪問計画にも役立ちます。
一季咲き(いっきざき)
- 咲くのは年に1度、春のみ
- 多くのオールドローズやつるバラがこのタイプ
- 花数が多く、春ならではの華やかさを見せてくれます
▼ 一季咲きのバラを見逃した場合、次に咲くのは翌年の春になります。
四季咲き(しきざき)
- 年に何度も開花
- ハイブリッドティー系、フロリバンダ系などが多い
- 春(5月)→二番花(6月後半〜7月)→秋(10月)と続く
▼一番花を見逃しても、しっかり手入れされたバラ園では二番花・秋バラが期待できます。
一番花の後、バラ園はどうなる?
1番花が終わった後、バラ園の景色は一変します。一面の花は見られなくても、次の美しさのための準備がそっと進んでいます。
- 剪定(せんてい):一番花が終わると、二番花に備えて切り戻し作業が行われます。
- 追肥(ついひ):エネルギーを使った株に栄養を補うため、肥料が与えられます。「美しい花をありがとう」という意味で、「お礼肥」(おれいごえ)なんて言ったりもします。
- 病害虫対策:梅雨を前に、黒星病やうどんこ病などの予防が行われます。
この「メンテナンス期間」があるからこそ、二番花や秋バラが美しく咲くのです。

「早咲き」や「遅咲き」のバラに注目
品種によって咲く時期に差があるのも、バラの奥深いところです。
- 早咲き品種(5月初旬〜)
- 遅咲き品種(6月初旬〜)
つまり、5月下旬や6月上旬にバラ園を訪れても「遅咲きの一季咲き」や「咲き始めの二番花」が見られる可能性もあります。
※剪定の度合いによっても時期がずれたりします。
小ネタ:見ごろの目安と見分け方
- バラ園のSNS・ブログは要チェック:タイムリーな開花情報が得られます。
- 2番花はやや小ぶりで繊細:春より控えめな印象ですが、その分ひとつひとつの美しさが引き立ちます。
- 猛暑時は花が休むことも:特に8月は花が少なくなる園もあるため、訪問前に情報収集を。
おわりに:バラの季節は何度でも訪れる
私自身、一番花が終わってしまうことを寂しく思い、この記事を作成しました。
バラの季節は春だけにとどまらず、二番花や秋バラという“次の楽しみ”があるのが嬉しいですね。
一番花を見逃しても、焦ることはありません。
バラたちは、丁寧に手入れを重ねる園芸家やボランティアの方々の愛情に応えて、また違った表情で私たちを迎えてくれます。
季節を変えて、咲く品種を変えて、バラ園を何度でも訪れてみてください。
毎回、違う風景と香りの出会いがありますよ。
