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バラの咲く季節はいつ?|春と秋の違いは?冬は咲くの?

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Ikki
こんなひとにおすすめ
  • 生花でバラの香りを楽しみたい人
  • 満開の時期にバラ園に行きたい人
  • これからバラを育てたいと思っている人

バラはその美しい姿、色彩、香りで我々を楽しませてくれますが、本来の見頃はいつなのでしょうか。
花屋さんでは、温室で栽培されたバラが1年を通して販売されているため、意外とバラが咲く本来の時期を知らない方も多いのではないでしょうか?
この記事では、日本バラ会公認インストラクターである筆者が、春と秋のバラの決定的な違いと、それぞれの季節ならではの楽しみ方を解説します。これを知れば、次のバラ園巡りが今の2倍楽しくなるはずです。

※日本の関東地方以西の平地を基準とします。気候や栽培環境によって若干異なります

この記事を読むと

バラの咲く季節と各特徴について

前提:バラの咲き方の特徴

バラの持つ特徴として、

  • 春にだけ咲く「一季咲き」
  • 気温の条件を満たせばいつでも咲く「四季咲き」
  • 四季咲きよりも少ないが、春以外にも咲く「返り咲き」「繰り返し咲き」

などのタイプがあります。品種によって、咲く時期が異なるのです。
品種によって咲く時期は異なりますが、季節を大きく分けると「春」「秋」がメインシーズンとなります

春(5月〜6月):圧倒的なエネルギーと景観

5月〜6月が一年を通して最も多くのバラが満開となります。
バラの開花条件は主に気温です。気温が上昇し、日差しが増えると、バラの花は美しい色と香りをまとい、次第に開花していきます。
春バラ最大の特徴は「冬の休眠期に蓄えたエネルギーの爆発」です。 冬の間、葉を落としてじっと力を蓄えていた分、春にはそのエネルギーを一気に放出します。そのため、以下のような特徴が表れます。

鮮やかな色彩

春バラは冬の休眠期にたっぷりエネルギーを蓄えてから咲くため、色彩が鮮やかと言われています。

豊かな香り

春は気温が高いため、香りの成分が空中に拡散しやすくなります。バラ園全体が香りに包まれるような体験ができるのも、春ならではの魅力です。

多様性

春は最も多くの種類のバラが咲きます。
上述の「一季咲き」「四季咲き」「返り咲き」のどの特徴を持つバラも咲くのがこの季節です。

多花性

春は一つの株に対して最も多くの花をつける季節でもあります。
品種によっては株全体が花で覆われるほど咲き誇ります。つるバラには一季咲きのものが多いということもあり、最も豪華な景色を楽しめるのは春だけです。

このように、春は生命力に溢れ、一面に咲くバラを楽しめる季節です。
ゴージャスな雰囲気、空間全体を覆う濃厚な香り、植物のエネルギーを感じたければ春が最も適しているでしょう。

秋(10月〜11月):深みのある色と濃厚な香り

秋もバラを楽しめる素晴らしい季節です。 花数やダイナミックさでは春バラに及びませんが、秋には秋だけの「大人な魅力」があります。

落ち着いた色彩

秋は昼夜の寒暖差が大きくなるため、花の色素が濃くなり、深みや温かみを感じるシックな色合いになります。

小ぶりな花

秋バラは休眠期を経ないため、春のように爆発的に咲くのではなく、一輪一輪が引き締まった、端正な形の花を咲かせます。

花持ちが良い

春よりも気温が低くゆっくりと開花が進むため、花弁がしっかりとしており、花持ちが良くなります。

繊細な香りを楽しめる

秋は空気が澄んでおり、気温が低いため、香りの成分が飛散しにくい(蒸発しにくい)という特徴があります。 香りが花の中に留まるため、花に顔を近づけると、春以上に濃厚で凝縮された香りを堪能することができます。 バラ本来の香りの質をじっくり分析的に楽しみたい方には、秋がベストシーズンと言えるでしょう。

このように、秋バラはまた春バラとは違った表情を見せてくれます。
より優雅な雰囲気を楽しむことができるでしょう。

おすすめは、開きかけのみずみずしいバラの香りと、清々しい空気を一緒に感じられる秋の早朝です。
是非バラ園を訪れてみてください。

それ以外の季節

四季咲き、返り咲きの特徴を持つバラは、春、秋以外にも花をつけます。
地域の気候や環境にもよりますが、切な管理下で気温の条件を満たせば咲くため、冬でも花をつける可能性があります。
特に最近は温暖化の影響でバラが咲く時期が延びる傾向にあります。

  • 冬バラ(ふゆばら): 四季咲きのバラが、晩冬まで残って咲いている状態を指します。
  • 温暖な地域: 気候条件が合えば、冬でもポツポツと咲き続けることがあります。
  • 注意:クリスマスローズ 名前に「ローズ」とつきますが、これはキンポウゲ科の植物でバラの仲間ではありません。

さいごに

いかがだったでしょうか?

バラを購入して育てたいとお考えなら、「一季咲き」「四季咲き」などの咲き方の表示を確認して、好みやライフスタイルに合った品種を選ぶとよいでしょう。
また、バラ園に行くなら、見頃は春か秋、シーズンが近づくと多くのバラ園がSNSで最新情報を発信してくれるので、開花状況やイベント情報をチェックするのもおすすめです。
ぜひ季節ごとのバラの魅力を楽しみながら、バラとの出会いを探しててくださいね。

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